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夢を見ていよう。何時か醒める其の時まで。 (TW3「エンドブレイカー!!」で活動しているキャラクターと、その後ろががやがやと活動するところです。 間違えてきてしまった方は、回れ右を推薦します)
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学生やってます。
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 このブログのイラストは、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW1:無限のファンタジア』『TW3:
エンドブレイカー』用のイラストとして、背後が作成を依頼したものです。
 イラストの使用権は発注した背後に、著作権はイラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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 http://kuzyou.at.webry.info/201205/article_1.html
 ↑のルーさん背後さんにお願いして書かせていただいた鈴視点での、ルーさんとのSSですっ。
 上のURLから原文にごー、なので是非是非っ。ルーさんが素敵です(きりりっ

 ぇと、私のは追記にて。
 宜しければ、どうぞ…です。

 ルーさんに感謝ですっ。





ラッドシティについて直ぐ。
 ルーファスが何方かに頼んで下さって用意してくれたお部屋の前で、何故かルーファスは頭を抱えていた。
 何やら憤っているように見えるルーファスの肩口からそのお部屋を覗き込む。
 小さなお部屋。
 六畳……あるのでしょうか?
 小さな小さなお部屋。
 この人は…嫌なのかな。
 ……でも、私は、
「わぁ。素敵なお部屋ですね、ルーファス!」
 心からの言葉だった。
 けれど、ルーファスは何故かまじまじと私を見てくる。
 私……変な事言ったかなぁ?
 そう思いながらも、嬉しい気持ちに嘘はつけない。
「二人っきりで、一つのお部屋……なんて。夢みたい……です」
 ……浮かれ過ぎたかな。
 つい、口にして。
恥ずかしく、なった。
 私は何を言っているんだろう、って。
 ルーファスの腕にしがみつき、顔を隠す。……顔が熱い……。ルーファス、ご迷惑じゃないかな。
「あー……そう、だな」
 ……良かった。
 嫌じゃ…ない…みたい。
 お部屋に入ると、荷解きを始める。量はそんなに多くないから、直ぐ済むだろう。
 背中で、あの人の気配を感じる。……お布団、敷いている?
「………」
 一瞬脳裏に浮かんだ想像……というより妄想に一気に顔が熱くなる。
 忘れなきゃ、と調理器具を持ち上げようとした時、ふっ、と、思い出した。
 
 狭いお部屋。
 光など差さない。
 誰も居ない。
 誰も、居ない。
 訪れるお姉ちゃん以外の視線。
 いつまで、
 生きてるのって。
 
「ーー……」
 調理器具を押し込みながら。
 気付けば、口が開いていた。
「私、ね……閉じ込められていたんです。狭い部屋で、いつも一人きり……。人に会
うのは、お世話の女中さんと、たまに来てくれるお姉ちゃんだけ……」
 正確には出てもいいことにはなっていた。
 然し、出たら……。
 ……今、考えたら下らない。
「……小さな和室一部屋が、私の世界の全てだったんです。……その後、お姉ちゃんに連れられて、広い世界を知ることになったけれど、でも……」
 だからこそ、お姉ちゃんは私の全てだった。
 姉と母親と友人と全てを兼ねてくれた。
 狭い世界。満足していた自分。変えてくれたのは、お姉ちゃんで。
 ……でも。
 振り向いて、ルーファスを見た。
 ……大切な人。
「……今は、あなたがいるから。同じ一部屋でも、それだけで……全然違う。すごく……幸せ、です」
 連れ出してくれたのは姉だった。
 けれど、それ以降……知らない事を教えてくれて、知らなかった感情をくれたのはこの人だった。
 姉が死ぬ時が自分の最期だと本気で信じていた自分に光をくれた人。
 大切な大切な、人。
 過去の事では泣かないと決めたのに、目が潤んでしまった。
 慌てて顔を伏せる。……でも、目がルーファスにいってしまう
 ……私って……。
 然し、ルーファスは荷解きを中断して、…抱きしめてくれた。
 包むような暖かさ。
 一瞬身体が強張るものの、直ぐに力が抜けた。
 これだけは、慣れません……はぅ。
 先程、ルーファスが敷いていたお布団に押し倒された。私の身体にルーファスが乗って、重なる。
 心臓が、破裂しそうで。
 恥ずかしい……。
 ルーファスの手が優しく頬に触れてくれる。そして、帯に手が、
「ども。ルーファス、頼まれてた荷物持ってき───わ!?」
 ……扉が開いた。
 ラルウァさんと、カロルさん。
 ……思考が停止した。
 カルロさんが何か言っていたような気もするがそれどころではなくえもしかして見られたいやもしかしなくても見られたどうしようどうしようどうしよう……!!
 ふっと、ルーファスの顔が触れた。
 その温もりに、はっ、となる。
「まあ……扉を開ければ世界に繋がってる、ってことだよな」
 そして、紡がれた言葉。
 ……そうだった。
 あの頃は、そんなことも知らなかった。
 否、知ろうとしなかった。
 ……でも、この人が教えてくれた。
 ルーファスの背中に腕を回す。
「……有難う」
 囁いた言葉。
 届いたでしょうか……。
 ……伝わっているといいな。
 大切な人。
 ……愛しい、人。
 
 ……そして、ラルウァさんには、今度夕食をご馳走しようと、ぼんやりと思った。
 
 終わり。

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