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注意書き:此れは背後の妄想がまっくす★状態になった為にかかれたSSです。
ベスがスカードになったわけ。オラクルなどはもう少し自己解釈がおわってかr(ry
お眼汚しですが、其れでもおkというかたのみどぞっ!
物心がついた頃。
ボクは一般的に「孤児院」と呼ばれるところで育っていた。
本当の親などは知らない。
ただ、知っているのは彼らがボクを捨てたという事実だけ。
哀しいとは思わなかった。
苦しいと思わなかった。
だって、ボクには――
「たまにはお散歩しましょうか」
明るい其の声。
其れを聞くと、自分が同情の眼を受ける存在としりながらも笑顔で答えられる。
「うん、姉様!!」
姉はボクと違う銀色の髪を持っていた。
本物の銀をぎり極限まで補足したような、そんな美しい髪。
ボクがうらやましい、というと、姉様は「貴女の髪も綺麗」と笑ってくれた。
無条件で与えられない愛。
其の中で唯一、無常減で愛してくれた姉様。
一人じゃないよ、何てそんなバカみたいなこといいながら、何時でも傍に居てくれた姉様。
父様や母様の事は教えて貰ったことはなかったけど、其れでも幸せ。幸せだった。
だからこそ。
ボクは、何も知らなかったんだ。
二人で散歩をする。
バカみたいに無邪気に笑うボクと、其の後ろで微笑みながら自分を見守る姉様。
嬉しくて、はしゃぎすぎて、時々、転びそうになって。其れでも楽しかった。
そして、そんな楽しい時間は、まるでシャボン玉のように、呆気なく。
最後を見ることもなしに終わった。
姉様の笑顔をみようと思って振り返った。
――刹那。
ひどく綺麗な紅が、眼にはいった。
鮮やかな。けれど――生臭い。まるで、鉄のように。
最初、何がおきたのかわからなかった。
理解できる程、ボクは――
無知では、なかったのだから。
「ねえ、さま?」
ようやく搾り出した、最愛の人の名前。
そして。
「姉様、姉様ぁぁあぁぁああああ!!!???うわあぁぁぁああああぁぁぁあ!!」
急に何かが蘇ったかのように、叫んだ。
喉に此れ程までの力があるとはしらなかったが、その力の限り叫んだ。
見ると。
倒れた姉様。血だまりに、綺麗に倒れて、綺麗な紅に染まる、御姉様。
其の後ろに、男が一人。
妙に楽しそうな顔。汚い身なり。おそらくは、盗賊。
然し、そんな事は今のベスには関係なかった。
「ねえさま・・・・・」
姉様。
姉様姉様姉様姉様姉様姉様姉様姉様ねえさま姉様姉様姉様姉様ねえさまネエサマ姉様姉様――
「うわぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
殺してやる。
そう、思った瞬間。
背中に鈍い、そして心の痛みよりもずっと軽くて、重い激痛が、走った。
眼が覚めた。
エリザベス・ポターはうつ伏せで寝ていたのを興し、ぼんやりと窓から仰いだ。
また、あの夢。
吐き気がする。
あんな哀しい終焉。
誰が認めるというのか。
ベスは、そっと自分のかたわらにある、大鎌をとった。薔薇の装飾が施されている其れを、まるで我が子のように愛しくなでる。
愛しき死者よ、悪しき魂をかれ。
愛しいあのと同じ末路が消えるまで――
そして、何時も通りの”願い”を口にした。
たとえ、其れが歪んでいても。
彼女は、