きら、きら。
貴女はこの杖と何を見た?
貴女はどうしてこれを残した?
夢の夢。
貴女は
「冒険者になる」
それは容易ではなかった。
文化が異なった、ランドアース。
其処に入りこめるかの不安。
スズカは、押しつぶれそうだった。
倉橋鈴花。
そう書いていた自分の名もスズカ・クラハシと書き始めた。
全部、全部。この島とは違う。
敬愛する大嫌いなこの故郷と。
「スズ」
姉が言った。
「どうしたのー?」
「これ」
首をかしげると、姉は杖を差し出してきた。
それ、は
「・・・・・っ」
瑠璃をあしらえた、夢のような美しさを持つ、杖。
それは
「これ、貴女が使って。・・・私は、無理だから」
「・・・・・・・・・。決意できたら」
――これはねお母さんの戦友なの。
無邪気に語っていた。
うん。知ってるよ
だけど
貴女は・・貴方達は。
全部持っていったじゃない。
何でこれだけ残すの?
ねぇ
夢。
白昼夢。
非現実的な、空想。
「彼ら」は、そうだった気がする。
あんなにも優しくてあんなにも無邪気で
夢。
信じれば信じる程壊される気がする。
杖を、見た。
残酷な程に美しく。
少し、わらえた。
「いつか・・・使いましょうか」
ねぇ
お母さん
その杖を取り出したのは、冒険者になってしばらくたった時。
それは、やっぱり美しかった。
「白昼夢」
そう呼ぶことしにた。
夢の、夢。
今はきっときっと
夢じゃないと信じて。
背後:白昼夢ですね、杖の。
意味わかんなかったらコメントくださいませーv(脱兎
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