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≪リプレイ≫
見渡す限りの白銀の。
其処で見るのは確かな温もり。
「ベスさっ」
「・・・・・」
無垢なる癒しを・スズカ(a62807)は、わくわくした顔で優しき暗闇・エリザベス(a62946)を見る。
エリザベスは、読んでいた本を閉じた。
「何?プリンなら、ワカバさんが・・・」
「違うもんっ」
スズカは一度拗ねるが、すぐににこっと微笑む。
「あのね、雪がつもってるの」
「へぇ」
「で、皆で雪で遊ばない?」
「・・・・・・」
エリザベスはしばらく考えた。
「寒いよなぁ」
「リリアさんも遊びたいって。遊んだ後、うちのお姉ちゃんとポトフ作ってくれるって」
「よしっ!!やろうっ!!!」
「わぁーいv」
そして、エリザベスは団員達を見る。
「良かったら一緒にこない?雪遊び好きな人っ」
にこやかに尋ねた。
――――――――――――――――――――――
●あったかい料理
室内では、暖かいポトフが作られていた。
「隠し味にミルクはどうですか?まろやかになりますよ♪」
お日様笑顔で・サティ(a67584)が提案した。
「いいわね。じゃあ、入れましょうか」
唄をあなたに・ワカバ(a62808)が賛成した。
ことことポトフを煮込む。
あったかくて、のんびりした時間。
「・・・何を・・・作っているの・・・?」
忘却の悪夢・リリア(a63428)が首をかしげる。サティが、ポトフを作る傍ら、何かを作っているのだ。
「これですか?パンプキンサラダですよ♪」
茹でたかぼちゃと具を混ぜる。そして、アクセントに胡瓜を入れた。
「おいしそうね・・・。あ、そろそろこっちも出来るわ」
ワカバがポトフを見つつ言う。
「・・・じゃあ、みんなを・・・呼ばなきゃ・・・ね」
ポトフは、湯気を上げ、おいしそうに出来ていた。
●おいしい料理、やさしい味
外で遊んでいた三人が入ってくると、調理組で皿に料理を装うとする。・・・が
「ワカバさん、リリアさん、座っておいて下さい!私がしますっ」
「・・・・・・」
ワカバが微笑んだ。(しかし若干引きつっている)
「さ、サティちゃん?大丈夫よ、私たちがするから」
「私は大丈夫です!」
「はう、私もお手伝いしましょうかー?」
「・・・ちょっと貴方達!?というかスズも!?止めなさい、お皿が・・・・・!」
そんな中、
「平和だねぇ」
「うん、平和だね」
「・・・・・・お茶おいしい・・・・」
ほかの三人はくつろいでいた。
ついでに、割れた皿は合計五枚。
・・・・・まぁ、いつもの妹+相棒でこれくらいで済んだならと、何気に失礼なワカバ。
テーブルの上に、暖かいポトフと、パンプキンサラダ。
「頂きますっ!」
ぱくっ!
「身体が温まるし、優しい味がしていいね・・・v」
レキサが目を細めた。
「はう、おいし、おいしいのです~♪」
旺盛な食欲を見せ、スズカが幸せそうに言う。
「あれ?サラダ何て作るって言ってた?」
エリザベスが首をかしげる。
「私が特別に作ったんですよ♪」
「わ、そうなの?おいしいよ。・・・・天然さんだから、意外だなぁ」
「どういう意味ですか!」
「私は何も言ってませんよ」
からかわれて本気で拗ねるサティと、明らかに弄るのが楽しいらしく、わざと他人行儀にしてみたりのエリザベス。
それを、大人組は微笑ましく見守った。
「あったかいですわね」
「・・・・・そうね・・・・」
「心が」
「・・・・・・・・」
普段、あまり笑わないリリアが、小さく、本当に小さく微笑む。
雪初体験のレキサも、十分に満足できた筈だ。
エリザベスは、みんなの笑顔を見て、誘ってよかったと思う。
一人で遊び、一人で食べる食事は、絶対嫌。それはみんな同じだと思ったが、正解だったようだ。
触れた雪の冷たさと暖かさを実感する。誰かがいなくては、わからない暖かさ。
食事の味は、みんなと食べるからこその味。
口に出す気はなかったから、一人目を伏せ、小さく微笑んだ。
触れた雪は、冷たく白く。
触れた手は、暖かくて。
平和な時間は続く。